恋するキモチ
「げほっ…。」
台所に行くと、
海が座りこんでいた。
「海!!」
俺はそんな苦しむ海を後ろから抱き着いた。
すると、泣いてた。

「どしたんだよ…。
なんでここにいるん?
ちゃんと寝ていろって言ったやん…。」
俺は海に言った。
ただ、その声は震えていた。自分でもびっくりした。


「うち…なんかさ…、
陸が家の事でストレスとか疲れてるのに…これ以上迷惑かけられないから…。おかゆ…作ろうと思ったんやけど…。」
その海のそばには、
おかゆがこぼれていた。


海がそんな事思ってたんだ…。そんなのええのに…。


「ええから…
俺の事より…お前の方がどうなん?
体調の方が心配やし…。無理しやんでええから…。」

俺はそう言って、
海をベッドまで運んだ。 そして、こぼれたおかゆを捨てて、また新しくおかゆを作った。
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