だいすきだよ。
「武蔵野~武蔵野~降りのさいは足元に気をつけて~……」
「よしっ!降りんぞ。」
朝はそうでもなかったのに今ごろ熱が上がってきたみたい。
「……ん~。学校まで歩けるか?」
「…ちょっと無理っぽいから、駅で休んでから行く。遅刻するから先行ってて。」
「ふざけんなよ。それは出来ねーし。」
「は?良いから別に。」
「無理」
そういうと亮太は
しゃがんであたしに
背中を見せた。
「ほらっ!乗れよ。」
え?おんぶしてくれんの?
無理無理無理!!
あたし重いし!!
「やだ!無理無理」
「あ゛?病人が遠慮とかすんな。早く乗らねーと殺すぞ。」
やっぱりこいつは
口が悪い。
にくったらしいのか
優しいのか分かんないよ。
「…じゃあお願いします。」