天然少女の憂鬱
 


「もぉっ!早くしなさいよ?」


「は、はいぃぃっ!」



そこからのあたしはすごかった。

美鈴さんの突然の登場によって、乱れまくった髪を2分でキレイにセットして、慌てすぎて倒しちゃった家の色んなものを30秒で直して、速攻で玄関から飛び出した。


…あたし、朝の準備オリンピックで優勝できるわ。絶対。



「いや、そんなのないし。」


…!?


「み、美鈴さん!」



玄関を開けてすぐにぶつかったのは美鈴さんだった。

…てか、声…めっちゃ男性じゃんっ!!

さっきまでの語尾の伸ばし具合とかないんじゃん!



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