天然少女の憂鬱
「どうしたの?顔真っ赤よ?」
「な、なな、なんでもないですっ!」
恥ずかしいよ‥
早く冷めろっ、あたしの顔ー!
「聖也のこと、大好きなのね」
「‥っ‥あの、でもあたし、聖也のこと‥傷つけちゃって‥」
そうだよ‥あたしは、聖也を傷つけたんだ。
昨日、襲われかけたあたしは、男の子である聖也を拒んだ。
「‥謝ればいいじゃない。悪いことしたと思うなら、謝るのよ。こんなこと幼稚園児でも分かるわよ?」
美鈴さんはそう言って、ウインクした。