天然少女の憂鬱
「おっそーーい!!」
昇降口に着いて第一声がこれ。
「ごめん。葉月くんとぶつかっちゃってさ。」
「葉月ぃ?」
何故か瑠香は葉月くんが異常に気に入らないみたいで、目を吊り上げて聞いてきた。
「何あいつ。わざとぶつかってきたの?」
「ほぇっ?違うよ違う。本当にたまたまだよ。謝ってくれたし。謝ってすぐ逃げられたけど…」
なんで逃げられたんだろ?
また疑問に思った。
「ねぇ、瑠香。あたし葉月に避けられてるみたい。」
「そりゃそうでしょ。」
えっ!?なんで!?
「あたしなんかしたかなぁ?」