天然少女の憂鬱
 


「ねねっ瑠香。」


「ん~?」


「あの人達って、バイクの修理屋さん?」


二階に上がる為の階段を登りながらあたしは尋ねた。



「違うよ。修理屋さんじゃなくて、普通にバイクの改造してるだけ。相変わらず超天然だね~結亜ちゃんは。」



あたしの質問に答えたのは、瑠香ではなかった。


「えっ!?…なんで翔(ショウ)さんがここに?」


なんと瑠香の一つ年上の彼氏、翔さんだった。



「だって俺、ここの幹部だもん。」


「幹部?」


「そ。んっと…総長の次の位なんだ。」


「そうなんですか。」


総長が聖也さん、幹部が翔さんか。


< 38 / 141 >

この作品をシェア

pagetop