天然少女の憂鬱
 


顔だって普通に整ってるし、パッと見ただけじゃ県内トップの暴走族の総長をやってるなんて思わない。


身長だって、160㎝のあたしが見上げないと顔が見えないぐらいだから180㎝は裕にあると思う。


あたしより…年上だと思う。



やがて、ビックリして動きが止まったあたしに聖也さんは


「座れ」


と言った。

命令口調にちょっとムカついたけど、起こらせたら恐そうだし黙って従った。



「あの…あたしはなんでここに呼ばれたのでしょうか?」



「瑠香から聞いてないのか?」


瑠香?

「いえ…何も。」


そう答えると、大きくため息を吐いて話し出した。


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