天然少女の憂鬱
 


「だから問題ない。」


「あの…失礼ですが、聖也さん熱でもあるんじゃないですか?」


この発言にはさすがにムカついたのか眉がピクッと動いた。



「熱はない。それより名前」


「名前?」


「“さん”はつけなくていい」


…どうやら眉が動いた理由はあたしが聖也“さん”と言ったからみたいで。


「はぁ…、じゃあ聖也で」


「あと敬語もやめろ」


「は…うん、分かった。」




この人が分からない…。

呼び捨てにしろとか敬語やめろとか。

てゆーかまず、頼むから人の話を聞いてくれ。

あたしはこの謎のご命令に納得してない!!


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