天然少女の憂鬱
「俺だって呼び捨てだろ」
「はぁ…、」
どこまでも自己中な人には通じないらしい。
だからもう名前の件は諦めて呼ぶことにした。
「それで、彼女役っていうのは…?」
「あぁそれね!それはあたしが帰りにでも説明するわ。」
彼女役に関しては瑠香が教えてくれるらしい…
「結亜。」
「は…何?」
突然聖也に名前を呼ばれ“はい”と言い掛けたけどキスなんてごめんだから言い直した。
「ケー番とアド教えろ。」
「なん…」
「早く。」
なんでぐらい言わせろ!!
真面目にそう思ったけど、一々考えるのも面倒だと思って、携帯を渡した。