天然少女の憂鬱
 



「で、彼女役についてなんだけど。」


「うん」


ウキウキな瑠香とは反対にちょっと怒り口調で返事をするあたし。

それでも構わず瑠香は続ける。



「聖也んち、大富豪なのよ」


「へぇ」


「だから親に結婚相手とか決められちゃうわけ。」


「大変だね」


それはそれはかわいそうに。
大富豪ってのも大変だねー

あたしとは無縁だし関係ない。



「でもね、一つだけ結婚相手を決められなくて済む方法があるの。」


「ほぉ」


そりゃすごい。
頑張ってー。

あたしとは無縁だし関係ない。



「それが関係あるんですねー!!」


…!?

「なんで分かるの!?あたしが思ってること」


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