天然少女の憂鬱
 


分かるかなとでも言いたげな瑠香。



「だから彼女役、頑張ってね!」

「えー…てか瑠香がやればいいじゃん。」


「ムリなんデスネ!」


「なんで?」



「ノンノン、あたしは聖也のお母さんと超仲良しで翔の話を毎日のようにしてるんデスネ!」


「だからあたしが突然聖也の彼女になるのはオカシイのデス!」



大きなため息を一つつく。

やたら変な話し方で話す瑠香に若干イラつきながらも自棄になってあたしは言った。


「…分かったよ。一回承諾しちゃったしやるよ…」




「「交渉成立~」」


どこからともなく現れた翔さんと瑠香が声をそろえて言う。


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