天然少女の憂鬱
「はぁ~?この忙しいときに寝ぼけたこと言わないで頂戴。宝くじで3億円が当たったりしたら朝からあんたをリムジンが待ってるわ。」
あたしを馬鹿にしたようにそう言って、お母さんは足早にキッチンへと戻って行ってしまった。
「いや、だから!!それだよそれ!!
あたしをリムジンが待ってるの!!」
「…え!?」
弟のお弁当用に焼く卵焼きのための卵をかき混ぜていたお母さんの手がピタリと止まった。
「お母さん?!」