先生にキス〈5〉
「えーっと…何でしたっけ…?」
とりあえず、忘れたフリをしてみたものの……
「幸歩、顔に出てたぞ?分かってるくせに〜!」
あっさり嘘だってことを見破られてしまった。
「恥ずかしがってんの?」
柊平に顔を覗き込まれて、コクンと頷く。
そりゃ初めてなんだし、恥ずかしくないわけないじゃん…。
「よし、ほら行くぞ?」
柊平に手を引かれて、私もソファーから立ち上がった。
ちょっ、ちょっと…!
もう少しソファーで休んでからでもいい気がするんですけど…!