先生にキス〈5〉
「ね…ねぇ、柊平…。私まだ心の準備が……」
浴室前で固まる私の頭を、柊平は優しく撫でる。
「でもなぁ……、幸歩の準備が出来るの待ってたら、まだまだ時間かかりそうだからな…。お風呂に入っているうちに、きっと心の準備も完了になるよ。」
えぇっ!
優しい笑顔なのに言ってること、めちゃくちゃ強引…。
お風呂に入ったりしたら、準備どころじゃなくなっちゃうのに…。
浴室前でモジモジしていると、柊平に腕を引っ張られて、中へと入れられてしまった。