先生にキス〈5〉

「私は、柊平だけだったよ?あんなに話したり、二人の時間が多かったのは…。“先生”以上の感情をもったのだって柊平だけ。」

「そっか…。幸歩から想いが聞けると嬉しいし、ホッとする。ごめんな?妬いてばかりで。」


柊平がポンポンと私の頭を撫でる。


「い……いいよ。柊平が妬いてくれるのって嬉しいから。ただ……あまり妬きすぎないでもらえるといいな…って。」


「それは無理だと思うけどなぁ…。幸歩って、自覚なしにモテるから気が気じゃねぇもん。」


ニヤッと笑うと、柊平は青信号に変わった道を再び走り始めた。



< 160 / 336 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop