先生にキス〈5〉
「私は、柊平だけだったよ?あんなに話したり、二人の時間が多かったのは…。“先生”以上の感情をもったのだって柊平だけ。」
「そっか…。幸歩から想いが聞けると嬉しいし、ホッとする。ごめんな?妬いてばかりで。」
柊平がポンポンと私の頭を撫でる。
「い……いいよ。柊平が妬いてくれるのって嬉しいから。ただ……あまり妬きすぎないでもらえるといいな…って。」
「それは無理だと思うけどなぁ…。幸歩って、自覚なしにモテるから気が気じゃねぇもん。」
ニヤッと笑うと、柊平は青信号に変わった道を再び走り始めた。