先生にキス〈5〉
「景色…きれい。でも、ちょっと曇ってきたね…。やっぱり朝の予報どおり雨に……きゃっ!」
窓のところで景色を見ていると、後ろから柊平が抱き締める。
「…やっと、幸歩を抱き締めることが出来たな…。」
えっ……
そ…そんな大げさな…
「ど…どうしたの?一体……」
「さっきまで運転してたから、幸歩にほとんど触れられなかったし…。早く思いっきり抱き締めたかったんだよ。」
ま…まさか、さっき車降りた後、やけに急いで旅館に入って来たのって…
それが理由…?