先生にキス〈5〉

「柊平、キスじゃなくって、紅葉見に行こうよ…。せっかくお休みとって二人で来たんだから…。私…この旅行でも柊平との思い出をいっぱい作りたい…。」


溢れるくらい、たくさんたくさん思い出作りたいよ…。


「…そうだな。紅葉の時期に合わせて計画して来たんだもんな。ごめん。ついつい幸歩不足の症状が出た…。」


頭をポンポン撫でられた。

「それじゃあ、行こっか。」


ニコッと笑いながら、小さなバッグを手にする。


「今の不足分は夜に解消させてもらおっかな。」


耳元で囁かれ、顔がボンッと赤くなった私を、柊平はニヤリと笑みを浮かべながら見ていた。



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