先生にキス〈5〉
車に戻って来ると、柊平は急いでエンジンをかけた。
「すぐ温かくなると思うから…。」
柊平はエアコンのスイッチを入れると、助手席のドアを開けてくれた。
私が乗り込むと、すぐに宿へと車を走らせる。
服が濡れてしまっているため、少し震えてしまう私を本当に心配そうな顔をして“もう少しで着くからな。”“大丈夫か?”って、何度も声をかけてくれた。
こんなに心配させちゃった…。
せっかく楽しい旅行にしよう…って思ってたのに、私ってば何してるんだろう…。