先生にキス〈5〉

しばらくすると、女将さんが夕食を運んできて下さり、私と柊平で楽しく時間を過ごした。


食事している時、柊平に“幸歩に食べさせて欲しいな”なんて甘えられて、神社で迷惑を掛けたことだし、一度だけなら…


そう思って、お刺身を柊平の口元に運んだところで、ちょうど女将さんが別の料理を運んできちゃって、バッチリ見られたんだよね…。


女将さんは、微笑ましそうな表情を浮かべてたけど…


私は、めちゃくちゃ恥ずかしかった…。



ここが自分たちの家じゃないってことを、もっと自覚しておくべきだったよ…。

周囲への警戒心が薄れてきたのも、柊平の影響かな…。



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