先生にキス〈5〉
車を降りた私たちの目に飛び込んできたのは、真っ赤なモミジをはじめとして、黄色やオレンジ色に色づく木々。
「この先の階段を上っていくと、すごい眺めがいい場所があるらしいから、行ってみよっか。」
「うん!」
確か、ガイドブックに絶景スポットだって書かれていたし…
ちょうど見頃だから期待出来そう…!
「あっ!幸歩!」
先に行こうとすると、柊平にガシッと腕を掴まれた。
「え?どうしたの?」
「昨日のこと、もう忘れたのか?」