先生にキス〈5〉
「き…昨日?」


「幸歩、言ってただろ?“勝手に離れたりしない”って。」


ちょっとだけムスッとした表情になる柊平。


「た…確かに言ったけど、今のは離れようとしたわけじゃないし…、そんなつもり全くないよ…?」


そう訴えてみたものの、柊平には通用せず、私を傍へと引き寄せて腰に手を回した。


「しゅ…柊平、近すぎだよ。」


「俺も言ったよな?“ちゃんと傍にいるから”ってさ…。」


それも言ったのは、ハッキリ覚えているけど、何もこんなにピッタリくっついて歩かなくてもいいような気がするんだけどな…。



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