先生にキス〈5〉
「そんな…誘惑なんてされるわけないでしょ!?考えすぎだよ。」
「前から言ってるけど、幸歩は無防備すぎなんだよ。俺が傍にいなきゃ、他の男が絶対すぐに寄ってくるって。」
そ…それは大げさだと思う…。
いくらなんでも、誘惑はされないよ…。
そんなことを考えながら階段を上っていたら、いきなり階段に足を引っ掛けてしまった。
「ひゃっ…!」
前のめりになって転びそうになった私を柊平が抱き寄せる。
「大丈夫か?」
私はドキドキしながら頷いた。