先生にキス〈5〉

「……そうですか。はい、分かりました…。」


5分ほどの会話で終わり、電話を切った柊平はフゥ…と息を吐いた。


まだ表情は曇ったまま…。

「ねぇ、柊平…。電話…誰から…?」


顔を覗き込むと、柊平は私の視線に気付いてニコッと笑みを浮かべた。


「ん?ああ…、学校の数学の先生からなんだ…。」


「何かあったの?電話が掛かってきたってことは…」

「幸歩は心配しなくても大丈夫だよ。ごめんな、せっかくこれから昼食って時に…。」


大丈夫…って言われても、不安になっちゃうよ…柊平。



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