先生にキス〈5〉
「はぁ……。」
会社でのお昼休みも、ペットボトルのお茶を手に、屋上へと向かった。
何となく外の空気を吸いたくなったんだ…。
ガチャッと屋上への扉を開けると、冷たい風が頬を撫でる。
もう冬……だもんね…。
12月に入ったばかりの空は薄曇りで余計に寒さが増している気がした。
時折、吹く風にブルッと体を震わせていると…
「こんな寒い所にいると、風邪ひくぞ?」
そんな声と一緒に私の肩にジャケットが掛けられた。