先生にキス〈5〉
「今日は仕事、休んだ方がいい…。無理して余計酷くなったら大変だからな…。」
「……うん。」
私が頷くと、柊平が優しく頭を撫でてくれた。
「俺、今日は早めに帰って来るから…。ゆっくり休んでろよ。きっと疲れとか出たんじゃないかな…。」
柊平は穏やかに微笑みを浮かべた後、私のために冷やしたタオルを額にのせてくれたり、寒くないようにとクローゼットから毛布を出して布団の上に更に掛けてくれた。
“これから仕事があるんだから、柊平の支度を優先させてね”とは言ったけど、出勤ギリギリまで、私の傍で看病してくれていたんだ…。