先生にキス〈5〉

私が封筒をジッと見つめて動かないままでいると…


「それじゃあ失礼します!」


上機嫌の女の子たちは、私にそう声を掛けると、はしゃぎながらマンションから出ていった。


私も、家に戻ろうとエレベーターに乗り込む。


平静を装ってるつもりだけど、封筒を持つ手は…


どうしようもないくらい震えていた。



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