先生にキス〈5〉

「私…、お母さんとお父さんが大好きでね…。家族3人、楽しくて笑顔が絶えない日が続くんだ…って、何の疑いもなく思ってたの…。」


「……うん。」


柊平は優しい声で相づちをうつ。


「でも、壊れちゃった…。ある日突然…。」


自分でもよく分かるくらい悲しみで顔が歪む。



ポロポロと涙が次々と止まることなく出てきて、柊平や私の腿に零れ落ちた。



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