先生にキス〈5〉

「あの時は夜だったけど、人もたくさん来てたから、歩く時は、誰か同じ学校の生徒や先生に鉢合わせになったりしないかって、ドキドキしたなぁ。」


「私もです……。でも柊平、学校で会う時はあんまり危機感がなかった気がするんだけどな…。」


“そうだったか?”って聞く柊平に、私は少しだけ頬を膨らませながら頷いた。

だって……


音楽準備室に行くと、ほとんどの場合……なかなか教室に帰してもらえなかったもん…。



帰ろうとすると、柊平に後ろから抱きしめられたりしてさ……。


いくら鍵かけてたとはいえ、かなりハラハラものだったよ…。



< 33 / 336 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop