先生にキス〈5〉
「幸歩…、ちょっと表情が曇ってない?」
ピタッと手を止める柊平に私は首を横に振った。
「く…曇ってないよ。柊平が解禁…って言うから、高校時代のことを思い出してただけ…。意外と色々、解禁してたような気がしたから…。」
「えっ、そうだったか?俺、かなり我慢してた記憶しかないけど?」
「えっ!!そうなの!?」
周りに響くくらいの声で反応してしまい、慌てて口を押さえた。
ちょっと…
いや……かなりビックリしちゃった…。