先生にキス〈5〉
私は、ドキドキするくらい、たくさんキスしたり、抱きしめられたりしたって思ってたのに……
柊平は、我慢してたんだ…。
……じゃあ、それが解禁された今って……
我慢から開放された柊平って……
ちょっと想像するだけでも、顔が赤くなっちゃうよ…。
「幸歩、今度は何考えてる?」
ニコニコしながら柊平が前のめりに私の顔を覗き込む。
「なっ……何も考えてないよ…!早く、注文しなくちゃ!」
話題を変えたくて、私はメニューをパラパラと猛スピードでめくった。