先生にキス〈5〉

「幸歩、もう準備始めるの?」


後から部屋に入ってきた柊平は買い物袋をキッチンに持ってきた。


「うん。早いけど、ゆっくり始めようと思って。あ、先に紅茶いれるね。」


お湯を沸かし始めて、買ってきたものを袋から出そうとすると、その手を柊平に掴まれて、抱き締められた。



「えっ!?どうしたの?紅茶じゃない方がいい…とか?」



「違うよ。やっと、気兼ねすることなく幸歩に触れられるんだなぁ…って思ってさ。」


気兼ね…してなかったでしょ?


駐車場でも、お店の中でも抱き締めてたじゃん…。



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