先生にキス〈5〉

料理を全て運び終えると、ソファーに座っていた柊平が手招きをしながら呼ぶ。

エプロンをはずした後、傍に行くと、柊平に腕を掴まれてソファーへと座った。


「夕食、作ってくれて、ありがとう…幸歩。」


手をギュッと握りながら笑顔で見つめる柊平。


“ありがとう”って言われちゃうと、嬉しい…。


照れくさいけど、私も嬉しくて笑顔になるんだよね…。



「緊張しながら作ったから、あ…あんまり自信ないよ…?」


本当に今日は緊張しちゃった…。


ずーっと柊平が傍で見てたのもあるし、結婚した特別な日だってことを、妙に意識しちゃったからなぁ…。


< 99 / 336 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop