先生にキス〈5〉
料理を全て運び終えると、ソファーに座っていた柊平が手招きをしながら呼ぶ。
エプロンをはずした後、傍に行くと、柊平に腕を掴まれてソファーへと座った。
「夕食、作ってくれて、ありがとう…幸歩。」
手をギュッと握りながら笑顔で見つめる柊平。
“ありがとう”って言われちゃうと、嬉しい…。
照れくさいけど、私も嬉しくて笑顔になるんだよね…。
「緊張しながら作ったから、あ…あんまり自信ないよ…?」
本当に今日は緊張しちゃった…。
ずーっと柊平が傍で見てたのもあるし、結婚した特別な日だってことを、妙に意識しちゃったからなぁ…。