片隅に沈む心

 ”ブルブル”

 ──早速来たか。早いな。

 メールの差出人はやはり萩島である。


『今日はあなたと知り合えて嬉しかったわ』


 ──本当に嬉しかったのか?



『俺は嬉しくなかった』


『嬉しかったのね。よかった②』



 メールでも変わらないやり取り。

 本人は気付いていないが、孝久は萩島を信じてもいいと考えるようになっていた。

 萩島のみであるが。
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