Christmas Song



『きゃー!雫っ』



隣に座って仕事していた早苗が叫ぶ声が聞こえた。



声は聞こえてるのに、返事をすることができない。



『原田くんっ大丈夫か!?』



すぐに周りに人が集まり、課長も来て、声をかけてくる。



「…だ、だいじょ…う、ぶ…です」



なんとか返事をしたものの、まわりからみたら、明らかに大丈夫ではない私の様子に、先輩の一人の男性社員が私を抱えた。



『課長、医務室に連れて行くんで、連絡しといて下さい』



『あ、あぁ。わかった。頼む』



虚ろな頭でまわりのそんな会話を聞いていた。

















『早退して、病院へ行きなさい』



医務室にいた看護師にそう言われた。




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