Christmas Song
『いいんだけど…送ろうか?』
まだ顔色が悪いのかな…。
けど、そこまで迷惑かけられない。
「大丈夫ですよ。医務室からタクシーを呼んでもらったので」
『…いや、でも…』
「ありがとうございます。でも、上村さんにこれ以上迷惑かけられないです」
そう言い、一礼し、エレベーターに乗った。
外へ出るとタクシーが停まっていたので、それに乗り込み、近くにある病院に向かった。
『原田 雫さん、原田 雫さん。1番診察室に入って下さい』
平日の昼間だったけど、受付を済まして名前が呼ばれるまで小一時間はかかった。
やっと呼ばれ、腰をあげた。
1番診察室と書かれた扉を開き、中に入った。