Christmas Song
会えない日があったって、冷たくされたって、好きだった。
ずっと、ずっと彼だけを好きだった。
恋人だった私たちは、お互いの生活を優先して、大事なことは置き去りだった。
彼の気持ちがどうであれ、私は好きになってもらう努力をせず、ただ嘆いてばかりだった。
「っもっと、違う…ッ道が、あった、のか、な」
溢れたものを戻す方法はなく、流れていく。
『…そうかもね』
早苗は私にハンカチを渡しながら、そう言った。
『でも、遠回りもあるから…明日、気持ちを言葉にしてみるのも道だわ』
遠回り…もう遅いかもしれないけど、ちゃんと伝えたい。
ごめんね、と好きを。
明日、ママに勇気と元気を頂戴?
また笑えるように。