Christmas Song



会うたびに、話しかけて、少しでも自分の存在が彼の中に残るように。



仕事が忙しい彼にデートを誘っても無理と言われ、じゃあとメールアドレスや携帯番号を聞き、毎日連絡した。



彼から返ってくるのは三日一回、ひどいときは10日後なんてのもあったけど、返ってきたことに嬉しさも感じていた。



出会って一年後に、気持ちを伝え、恋人になれた。




恋人になっても、彼は変わらない。
約束を忘れられて、2時間も雨の中を待たされたこともあった。


何度も電話しても繋がらなくて、本気で心配したのに、2時間後に電話がかかってきて『何度も電話してくんな』と一言。



約束のことを話しても、知らないと言われ、仕事がまだ終わらないからもう帰れと冷たく言われた。



五年経った今も冷たいのは変わらない。



それでも好きなのは、たまに見せる優しさのせいなのかも。


< 3 / 52 >

この作品をシェア

pagetop