Christmas Song



『何勝手に離れようとしてるんだよ』


その言葉と同時に、温かさに包まれる私の体。


温かさの正体は、紘貴。
懐かしい腕の温もり。
大好きな温もりに涙はまた溢れる。



「ひろ、き?なん、で」



『何でって待ち合わせしたろ?』



…したけど、私は25日だって言った。



「…ッ遅いよッ!」



『わりぃ。あいつ探してたら…』



「紘貴っ!」



言い訳なんて何も聞きたくない。



『何だよ?』


私は包まれている腕を振り払い出た。


紘貴に向き合う。

やっぱり大好きなんだ。
こんなにもドキドキしてる。
こんなにも嬉しい。



でも…



「約束覚えてる?」



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