Christmas Song
私は戸惑いつつも頷いた。
『…とりあえず移動しょう』
そう言うと、紘貴は私の手を握った。
ドキッとしたが、私は振り払おうと手を動かした。
けど、全然ゆるまなくて結局そのままの状態で歩いた。
公園から近い路地に入り、ある建物の前で止まった。
そこは小さな店みたいで電気は着いてない。
まあ今の時間なんて開いてる店なんてそうそうないし。
なのに、紘貴は閉まってる店のドアを開け、ズカズカと入っていった。
「ちょっ、ちょっと閉まってるんじゃないのっ?!」
私の声を無視し、どんどん店の奥へ入っていく。
『…おいっ!いるんだろ?』
声をかけながら、一番奥のカーテンを開けた。
『もぅうるさいわね〜』