Christmas Song
「え?従姉妹?」
『こんなに可愛い彼女なんて聞いてない!隠してたわね』
そう言って紘貴に詰め寄る初美さん。
『だってうるせぇだろ。お前もおふくろも叔母さんも』
『うるさいわね。彼女さん、名前は?』
今度は私のほうに近づいてきた。
「し、雫です。原田 雫って言います」
『雫ちゃんっ!紘貴って仕事バカだけど、よろしくね。浮気したら私に言って!叔母さんに言って懲らしめてあげる』
『仕事バカとはなんだよ。だいたい浮気なんてしねぇーよ。つか早くあれ包め』
『ムカつく!雫ちゃんにもそんな言い方してたりするの?嫌われるわよ』
どんどんヒートアップする言い合いに、口を挟むヒマなんてなくてただ呆然と見てるだけだった。
『あのな!お前と歩いたせいで俺は浮気疑惑かかってんだよっ』