御正月の詩
涙でゆがむ視界。遠ざかる歓声。

鋭利になる手の感覚。安心する感触。

友達を感じる。幸せを感じる。

離したくない。離れたくない。


ずっとこのまま……。このままずっと……。


声を失っても、視覚を失っても、聴覚を失っても、この感触があればそれでいい。

そこまで思わせるほどに、脳は激しく友を求めた。
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