リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『純愛』・4
かくんっと首が横に曲がる。

「めざま、し?」

「当たり。アンタってヤツは、何で寝惚けると凶暴になるのかしら?」

柔らかな両頬をぎゅうっとつねる。

「うぎゅっ!」

「アレだけ物には当たるなと、アンタと出会って何回言ったかしらね? 毎日の挨拶のように言っている気がしてきたわ」

「ひっひらないっ、おへ、ひらない!」

「知らないのは寝惚けていたからでしょうが! 寝起きがホンット悪いんだから!」

パッと手を放すと、痛そうに頬を擦っている。

「う~…」

「とっとと制服に着替えて、リビングにいらっしゃい! 朝食、できているんだから」

「うん…。いく」

涙目で頷くのを確認してから、アタシは部屋を出た。
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