リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『純愛』・5
それからというもの、わたしは生徒会の仕事に打ち込みました。

動いている間は、先輩のことを忘れられるから…。

でもムリがたたったのか、わたしはある日、倒れてしまいました。

意識を失い、その場にバタンッと…。

次に目を覚ましたのは、額にヒンヤリするものを感じたからです。

「あっ、気付いたか?」

「先輩…。あれ、わたしは…」

辺りを見回すと、どうやら保健室に運ばれたようです。

「いきなり生徒会室で倒れて、オレが運んだんだ。ゴメン、具合悪かったんだな」

うっ…!

よりにもよって、先輩に運ばれてしまったようです。

「いっいえ…。わたしこそ、体調管理を怠ってしまい、すみませんでした。もう大丈夫ですから」

そう言って起き上がろうとしたわたしの肩を、先輩は優しく止めました。
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