きいろいアヒル
7・All unpleasant things
昨日は沢原くんの前で、泣くだけさんざん泣いて。
それで結局勉強どころじゃなくなって。
沢原くんを残して、先にそのまま帰ってしまった。
そして、今日。
放課後、いつものふたりきりの教室。
沢原くんは、私に何も尋ねようとはしなかった。
いつもの陽気な感じで、“よろしくおねがいしまぁす”と、机をくっつけてきた。
沢原くん、気を遣ってくれているのか、それとも無関心なのか……ともあれ、昨日のことは自己嫌悪。反省。子どもみたい。
だったから、何も聞いてこようとしない彼は、ほんとありがたかった。
沢原くんは、今、黙って問題を解いている。
私はその沢原くんの、アヒルちゃんのシャープペンをじっと見ながら、ぼんやりとしていた。
「そんなに興味ある? このアヒル」
不意に、彼が笑みをたたえながら、顔を上げた。
それで結局勉強どころじゃなくなって。
沢原くんを残して、先にそのまま帰ってしまった。
そして、今日。
放課後、いつものふたりきりの教室。
沢原くんは、私に何も尋ねようとはしなかった。
いつもの陽気な感じで、“よろしくおねがいしまぁす”と、机をくっつけてきた。
沢原くん、気を遣ってくれているのか、それとも無関心なのか……ともあれ、昨日のことは自己嫌悪。反省。子どもみたい。
だったから、何も聞いてこようとしない彼は、ほんとありがたかった。
沢原くんは、今、黙って問題を解いている。
私はその沢原くんの、アヒルちゃんのシャープペンをじっと見ながら、ぼんやりとしていた。
「そんなに興味ある? このアヒル」
不意に、彼が笑みをたたえながら、顔を上げた。