きいろいアヒル
沢原くんは、とびきりの笑顔になって、私に抱きついてきた。



「やった!」



「ちょ、ちょっと、沢原くん……」



私は戸惑ってしまった。



「ああ、ごめん。つい……」



そう言って、彼は私から体を離した。



その代わり、私の手をとった。



「一緒に帰ろう」



「うん」



「明日も、明後日も、それからずっと、一緒に帰ろう」



「うん。……だけど、沢原くん、趣味の、部活周りは?」



彼はどこの部活にも所属していない。 



その代わりに、色んな部活に顔を出しては、プレイして楽しんでいるのだ。
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