みつめていた。

宏太と飲んでいる時だった。


「ん?宏太、携帯鳴ってるぞ」


「マジ?・・・・もしもし」


宏太はディスプレイを見ると驚いた顔をして電話に出た。


「ハルから電話って珍しいな」


ハル?聞いたことない名前だな。


・・・・・----


「今?今は友達と飲んでる」


宏太はチラッと俺を見て言う。


・・・・------


「それは危ない。お前も来いよ。大丈夫、友達は1人だけだし。ちゃんと送ってやるから」


話しの内容によると、『ハル』がこっちに来るのに渋ってるのが分かった。


「俺帰ろうか?」


俺が帰れば『ハル』も来るだろ。


「大丈夫。信いろよ。ハル来いよな」


宏太は『ハル』の返事も聞かずに電話を切った。


「でも友達来るんだろ?」


「いや、ハルはいとこだ」


「いとこ?」


だから聞いたことなかったのか。


「もうすぐ来るから・・・って来た来た。ハル、こっち」



宏太が手を振る。


< 37 / 76 >

この作品をシェア

pagetop