みつめていた。
「谷口さん、分娩室に行きますよ」
やっとだ・・・。
「は・・・い」
返事するのも痛すぎて、辛い。
でもそんなの言ってられない。
これから頑張らないといけないから。
あなたと会うために。
「晴子、頑張れ」
分娩室に入る前に信が手を強く握って言ってくれた。
信は分娩室の外で待つことになっている。
信曰く、「俺絶対倒れるから無理」と信らしい理由で外で待つことになった。
「いってらっしゃい」
「いってきます」
信と別れて、分娩室に入る。
ドクン
ドクン
心臓の音がやけに聞こえる。
これからあなたに会える。