みつめていた。
「よしっ!完璧」
千愛に話かけられて2時間。全部の部屋の掃除がやっと終わった。
「ん?・・・あ、忘れてた」
全部終わってなかった。
「寝室だ」
寝室はいつも信が昼まで寝ているから最後に掃除をしていた。
そういえば、千愛のリカちゃん人形どうなったんだろ?
行ってみようかな・・・。
寝室のドアの前に行くと、信の喚く声が聞こえる。
コンコン
「信?入る・・・よ・・・何してんの?」
「晴子ぉ-」
信はベッドから起き上がっていて、焦った顔をしてリカちゃん人形の首と体を両手で1つずつ持っていた。
「まだ治せてないの?」
あれからもう2時間が経ってるのに・・・。
「は?なんのことだよ。
それより、どーしよう・・・俺チーちゃんの人形壊しちゃったよ」
「は?」
なに言ってんの?
「起きたら横で気持ち良さそうにチーちゃんが寝てて、頭撫でようとしたら、片手には頭。片手には人形の体持ってたんだよっ。
なぁ、晴子。これどーしよ」
信は、泣きついてきた。