みつめていた。

「チーちゃんが言ったことは夢!」


「・・・でも調べてみるのもよくね?」


「え?」



「晴子、先月生理きたか?」



「・・・そういえば」



あたし、先月生理きてない。


「俺、今からドラッグストア行ってみるわ」


信は思ったら即行動。

信はパジャマから私服に着替えて外に出ようとした。


「待って!」


「・・・なんだよ」


「あたし持ってる」


「は?」


恥ずかしくて言いにくいけど・・・。


「・・・妊娠検査薬持ってる」



千愛がお腹の中にできたとき買ったのが残っていた。



「ラッキーだな!じゃあ今からやってみようぜ」


信はなぜか楽しそうだ。



「・・・分かった。やってみるよ」


信に負け、あたしはトイレに入った。






・・・・――――――――



ガチャ


「よっ、どうだった?」


「・・・できてた」


「へ?」


信はあたしの言葉に目が点になった。


「・・・千愛に妹か弟ができたみたい」



あたしは放心した状態のまま言った。


気づかなかった。




あたしのお腹に新しい命があるなんて・・・。



「晴子っ」


信は優しくあたしを抱きしめた。


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