くつしたに穴




「さと…」


あたしの名前を呼びながら、彼が振り向こうとした。

急いで右足を靴に突っ込む。


「さとみー。俺財布忘れちゃった、とってきてくれない?」


NOOOO!!!!


なにこの神様のいたずら!
あたしに恥をかけというの?


「えー、あたし財布の場所わかんないもん、自分で取ってきなよ」

「ゴメンゴメン、わかったよ」

「そーだよ」




………セーフ。




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